今週のお稽古(4月第1回目)

暦の上では「清明(せいめい:草木清明、風光明媚)」を迎え、一層の春らしさを増している美濃地方です。
先週、かなり咲き始めた桜も、本日の陽気でほぼ満開となり、大変美しい日本の春を演出してくれております。
早くから咲き始めた桜の木は、既にハラリ、ハラリとその花びらを散らしながら、一層、趣ある美しさを見せてくれています。


東北・関東大震災から、早くも1カ月が経ってしまいました。やっと自衛隊や警視庁機動隊の皆様が、放射線から身を守るための防護服を着て、福島原発から半径20Km圏内の「避難地域」へ、行方不明者の捜索が開始されました。公共放送のニュースによれば、災害を起こしている原発から半径17Km以遠の避難地域をわずかでも捜索してくださったことに、心から感謝しております。しかし、避難地域の捜索は、残念ながら、未だに、ほとんど進んでいない状態であり、その最も大きな原因は、未だに福島原発の原子炉が安全なレベルにまで、完全に冷却を継続できる状態に至っていないためとのことです。今なお、避難地域が指定され、大変多くの関係者の方々が、災害を起こしている原発の復旧に尽力されておりますが、一刻も早く、原発災害が終息することを祈っております。

また3.11の震災から、復旧作業が進められてきた、東北地方では、電気・水道・ガスなどの重要なライフラインが復旧し、やっと復旧への最初の一歩が始まったと思っていた矢先に、先日の大きな余震。せっかく復旧したと思われた電気や水道が、停電・断水状態となり、避難を余儀なくされている方々や、やっと御自宅に戻ることができた方々は、大変な恐怖感とライフラインの途絶にご不安なことと拝察いたします。

引き続き、微力ながら、義援金・節電をはじめとするエネルギーや物資の無駄な消費を少しでも無くし、冷静な対応(買い溜めをしない、極端な買い控えもしない、あいまいな情報や無責任な風評に惑わされない)を心がけ、復旧・復興へのご支援の一端でも担えればと思っております。


さて今月最初のお稽古に、いつものように息子と一緒に、道場のある館長先生のお宅にお伺いしました。
居合刀での業のお稽古は、今週は刀法をしっかり御指導していただきました。

つい先月の最終週の日曜日、ちょうど愛知大会が行われた3月27日に、大阪での全日本居合道連盟の刀法講習会へ、連盟会長の御説明を補佐するお役目で、館長先生も刀法講習会にお出かけになっていらっしゃいましたが、その時の、連盟会長が講習会で御説明された内容について、御教示していただきました。

「前切り」から、「前後切り」、「切上げ」、「四方切り」、「切先返し」まで、一本ずつ、特に注意するようにと、何点か御指導していただきました。

「前切り」:
抜きつけの際、柄頭は必ず敵の胸元に向けて抜きつけること。

「前後切り」:
一刀目の面部への切り込み後、後方の敵に向かうとき、膝が床から離れたら、腰を高さを低く抑え、その腰の高さと位置がブレ無いようにしながら左回り(反時計方向)に回って、後方の敵を上段より斬り下ろし、同様に、膝が床から離れたら、腰の高さと位置がブレ無いように、左回りで再び正面の敵に上段から斬り下ろすこと。

「切上げ」:
鞘離れの時、切先が鯉口から下がらないようにして、斬り上げること。また斬り上げるときは、半身の態勢で抜きつけること。

「四方切り」:
正面の敵に対する腰車(床と水平に敵の腰の高さで斬りつける)の際の、前後の足の位置をきっちりと決めること。前後の足の位置が定まっていないと、後方の敵への反転、そして前方の敵への再反転の態勢が安定しない。私の場合、前後の足の位置が左右方向の間隔が狭く、前後の足の位置が、一直線に並んでしまうため、反転の足さばきがスムーズにできないか、あるいは反転した後、左右にふらつきやすい。

「切先返し」:
敵の斬りつけを受流す時、刀をできるだけ自分の頭の上で受けるようにすること。受流す時、腕が前に出た状態では、敵の斬りつけに受流そうとしている刀を打ち下ろされてしまい、相手に斬られてしまう。


意識しながら未だ出来ない部分が多々あり、練習が欠かせないと実感しました。


居合刀でのお稽古を終えて、木刀による組太刀のお稽古も、いつも通り、御指導していただきました。

仕太刀が私、打太刀が息子の役で、礼式(お互いの礼、武神に対する拝礼、お互いの目礼、刀礼)をおこない、定位置について、「出会」から「真方」まで、一通り行い、引き続き、場所を交代し、息子が仕太刀、私が打太刀となって、再度、「出会」から「真方」まで、通してお稽古させていただきました。

お互いに、それぞれの形についての大体の流れは理解しており、かたちとしては動けるようになってきていますが、間合い(距離)と間(タイミング)の把握がまだまだ不十分で、なかなか上手くいきません。ついつい、私は歩幅せまく、息子は歩幅広く、移動してしまうため、二刀目、三刀目と続く形の場合、どんどん間合いが詰まってしまったり、逆に間合いが広くなってしまったりして、自分が予測して移動したはずの位置関係になりません。

組太刀を始めるときに、館長先生が、「身長が大体同じぐらいの人と組むと、やりやすいが、お父さんと息子さんは、身長差があるから、慣れるまで、間合いの取り方が難しいかもしれないけど、まあそれも勉強になるから、やってみましょう。」とおっしゃっていたことを思い出しました。
しかし、本当の戦いの場合は、当然、相手はその時にならないとわからない場合がほとんどであり、まして、同じぐらいの身長や歩幅や腕の長さ、刀の長さの相手としか戦わないなどということはあり得ません。
その時、その状況で、いつでも適切な間合いと間で、敵に先んじて斬りつけたり、敵の斬りつけを受けたりしなければならない訳ですから、間合いと間を計る間隔は、しっかり養わなければならないと感じております。

上手く間合いと間を見計ることができるよう、今後も集中しながら、お稽古を通して、感覚を養っていきたいと思っております。

さて、今夜も、ドタバタと、自主練習です。

にほんブログ村 武術・武道ブログ 居合道へ
ブログランキング参加中。クリック宜しくお願いします。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

月のうさぎ剣士
2011年04月11日 01:49
いつも三河武士さんのブログを楽しみに、居合に太鼓に汗を流す日々です。

普通に生活出来ることに感謝しながら。

連盟刀法の四方切りは、八相から腰車を切る時に、踏み込んだ右足の幅を大きくして位置をしっかりきめると足腰が安定するんじゃないですかね?

後は、かかとで回って左足はそのまま180度まで回って、右足は90度でかかとから爪先に変えてやっておりますかね?

腰車の時の踏み込んだ足幅は広い方が安定すると思います。

腰が拳一つ下がるだけで安定が変わると思いますよ。

そしてかかとで回って、斬る時も上体が刀の力に負けて、ぴょこぴょこしないで 大きく刀が使えると思います。
足も一直線にならずにぐらつきも無くなると思いますが。
すいません、余分なことかもしれませんが。

奥州の田舎侍
2011年04月11日 16:30
はじめまして。奥州岩手で居合をしている者です。1年ほど前に三河武士さんのブログを知り、興味深く拝見をさせて頂いております。

私は昨秋5段になったところです。10月の段別競技会へここ2年は参加していますのでクボタ体育館でお見掛けしていたかもしれません。また、三河武士さんとは段位が同じということもあり、自分が日ごろ苦労しているポイントも似通っていることからこのブログはたいへん参考になることが多いです。

ここのところ東日本大震災にも文面で触れて頂いておられますが、とても励まされています。我が道場では三陸沿岸部の館員が暫く連絡が取れず大分心配をしたものの、3月末までに全員の無事が確認でき皆で胸を撫で下ろしています。私自身は岩手内陸部なので津波の被害はありませんでしたが、停電やら家屋の補修などがありまして漸く4月から稽古を再開したところです。

5月4日の京都大会での演武には私も初めて参加させて頂く予定です。稽古不足は否めませんが、緊張感と共に居合ができる喜びを感じて参りたいと思います。

今後もブログを楽しみにしておりますので、宜しくお願い申し上げます。

三河武士@BlogMaster
2011年04月11日 21:24
月のうさぎ剣士さま

いつもご訪問並びにコメントを頂戴し、ありがとうございます。
またこのたびのコメントでは、刀法「四方切り」に関して、大変参考になる御教示をいただき、重ねて御礼申し上げます。

>踏み込んだ右足の幅を大きくして位置をしっかりきめると足腰が安定するんじゃないですかね?
>腰車の時の踏み込んだ足幅は広い方が安定すると思います。
>腰が拳一つ下がるだけで安定が変わると思いますよ。

そうなんですよね。特に腰の位置を上下させないようにするとともに、腰が泳がないように、重心を下に下げるようにすることも、テクニックの一つとして頭ではわかっているのですが、技量が未熟であり、ついつい振り急ぎ、斬り急いでしまうため、腰が安定する前に上半身を動かしてしまっていることも、自分なりに分析しながら、「なんで出来ないのかなぁ...」と自問自答しながら、でもそれを考えながら練習することも、また楽しさであり、モチベーションは上がりっ放しです。
もっとどっしりと構えて、剣を扱えるよう、技量の向上に取り組んでまいります。

貴重な御教示、重ねてお礼申し上げます。ありがとうございました。

くれぐれも手首やひじ、肩などの関節部分への御負担なきよう、お気をつけ下さいませ。
居合に和太鼓での御活躍をお祈りしております。
三河武士@BlogMaster
2011年04月11日 22:13
奥州の田舎侍さま

初めまして。三河武士と申します。私のような未熟者の拙いブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。またこのたびは、コメントも頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

段位も同じということですと、今年の秋の難波での段別競技会では6段を受審されますか?
私も息子も、今年の秋の全国大会にて、全日居6段を受審することを予定しております。

是非、今年の秋の大会では、前日の前夜祭、当日の競技会にてお会いできることを楽しみにしております。お目にとまりましたら、お気軽にお声掛けくださいませ。

さて今回の東北・関東大震災では、被災された皆様が、不自由な生活を余儀なくされていることを考えると、直接的な被害を受けなかった自分には何が出来るのだろうと、本当に、色々考えるようになりました。

被災した地域には、妻の実家をはじめ、妻の妹達の家族、大学の友人や友人たちの親御さん、
大学時代にお世話になった下宿やアパートの大家さん、妻の友人など、知り合いが大変多いため、どれほど不自由な生活を余儀なくされているかと思うと、書かずにはいられないという気持ちから、冒頭に書かせていただいております。

>5月4日の京都大会での演武には私も初めて参加させて頂く予定です。

私たち親子も、日帰りですが5月4日の京都会館での奉納演武に初めて参加させていただくことを予定しております。

震災の影響で大変不自由な環境でお暮しのことと思いますが、くれぐれもお体を御自愛頂き、来る京都での奉納演武、秋の段別競技大会で、お目にかかれますことを、楽しみにしております。
拙いブログでございますが、今後ともご訪問頂き、お気軽にコメントを書きこんでいただければ、幸いでございます。
今後も引き続き、宜しくお願い申し上げます。
月のうさぎ剣士
2011年04月13日 01:01
奥州の田舎侍さん、はじめまして。

東日本大震災も1ヶ月となっても、まだ強い余震が続き、なかなか安心出来ない状況下でありますね。
そしてこれ以上、福島原発の放射能汚染が復興作業の妨げにならぬように祈っております。

岩手県の奥州って、昔で言う日高見国 胆沢ですよね。
不思議なのですが、東日本大震災のあったころに、偶然とは思いますが、何故か蝦夷のアテルイとモレの本を図書館から数冊借りて読んでおりましたのでアテルイとモレと奥州の田舎侍さんのコメントに驚いております。
郷土の胆沢を舞台に、朝廷の侵略に立ち向かった蝦夷の英雄の話ですから。

私の地区の居合関係の方々も、東北の居合の友人知人の安否を、そして義援金等と様々な形で応援しておりますし、今後もして行きます。(太鼓愛好会のメンバーも)
是非、5月の京都で思いっきり演武をして下さいね!!

三河武士さんと会ってお話して下さいね!!
三河武士さん、度々のコメントおじゃましてすいませんです。

でもこのブログいい仕事してますねぇ!
奥州の田舎侍さんの三河武士さんへのコメントに感動してます。

三河武士@BlogMaster
2011年04月13日 22:29
月のうさぎ剣士さま、奥州の田舎侍さま、
そしてご覧頂いている皆様へ

いつもご訪問、コメントを書き込んでいただき、あらためて皆様に御礼申し上げます。ありがとうございます。

皆様が気軽にコメントして下さることは、BlogMaster としては、大変うれしい状況です。

元々、居合のお稽古で御指導していただいたことを書きとめることを目的として始めたこのブログですが、皆さんに興味を持っていただいて、コンスタントにご覧頂いてる皆様には、あらためて御礼申し上げます。

ブログを続けているうちに、同じ地区の大会の方と交流を深めさせていただき、そして他の地区の方とも、「3段に昇段されたら是非、秋の全国大会でお会いしましょう」を合言葉に、同じ居合を通じて、地方という横のつながりを広げるために、このブログが少しでもお役に立てば、私もブログを続けていて良かったと、嬉しい次第でございます。

常設の掲示板をご用意できないため、いつでも居合を愛する皆様が自由に会話できる環境には程遠いのですが、私のブログの記事に対するコメントでお役に立つのでしたら、どうぞ、活発に、横のつながりを深め、支えていただければ幸いです。

良識あるコメントならば、記事への御感想や御意見に留まらず、居合に関する御教示、忌憚なき御意見・御指摘など、居合を愛する皆様、居合道に邁進する皆様にとって有益な、共感できるコメントでしたら、遠慮なくコメントでの交流を図っていただければ、と思っております。

ご訪問される方々が、新たなつながりを持つきっかけになり、居合道の今後の発展に少しでも寄与できれば、私も大変嬉しい限りです。

今後とも、皆様、宜しくお願いいたします。
奥州の田舎侍
2011年04月14日 10:51
皆様方、
小生のはじめてのコメントへお返事を頂戴し、恐縮しております。

居合道を通じてこのような繋がりが全国の皆様と出来るとは、居合道を始めたころには思ってもみなかたことです。三河武士さんのおっしゃる通り、交流をさせて頂くなかでお互いの技量向上や、居合道の発展・永続に関わっていければ幸いです。とは申しましても、技量未熟のため、当面は皆様方から教えて頂くことばかりと思いますが。。。

月のうさぎ剣士様、
当館の範士先生が地元では著名な郷土史家であり、蝦夷や奥州藤原氏の話は休憩時間に拝聴することも多く、居合道を始めてからこちらの知識得る機会も図らずも増えております。ところで、奥州とは旧陸奥国の別称で、現在の青森、岩手、宮城、福島がそれに当たります。歴史上、中央から虐げられ、数々の人災・天災に遭ってきた地域でもありました。しかし、今回の東日本大震災では、日本国内、世界各国からの温かい言葉や支援をたくさん頂戴し、「感謝」という想いをこれほど感じたことはありません。

こちらこそ、今後とも宜しくお願い申し上げます。

月のうさぎ剣士
2011年04月15日 10:16
奥州の田舎侍さん
お返事ありがとうございました。

郷土史家の範士の先生のお話が聞けるなんて素晴らしいですね!!

一度、ご一緒に稽古お願いいたしたくなりました。

私の右ひじの痛みは、別名「テニスひじ」今は、今までの太鼓の練習が不思議とリハビリになっているようで、痛みもさほど気にならないくらいに回復しました。太鼓はバチで鼓面を強く打つために親指と人差し指を緩めて握ります。

右ひじを痛めて気が付いたのは、手の内。
振り上げ下ろしの時に、鍔もとの親指と人差し指を緩めて左手の握りで刀を振ると、ひじにわずかなゆとりが出来て痛まず、樋の音も高音質のピュッーと言った音もビュゥゥーッと長い低音質に変わり 剣線も真っ直ぐ 正座ですと右ひざの内に右拳が自然に来るようになった気がします。切っ先がのびたのかな?

私は、腕力がある故に緊張したりすると強く握り、どうも力ずくの感じになるようです。

奥州の田舎侍さん、お互いに稽古頑張ってまいりましょう。
これからもよろしくお相手下さいますようお願いいたします。


月のうさぎ剣士
2011年04月17日 08:22
先の私コメントで太鼓のバチの持ち方で気が付いたことを一部書き込みましたが、他にも居合と太鼓の稽古の共通点は多々あります。

[心は体で表し、体は心で表す]

太鼓の稽古の目的は 大勢の観客の前で演奏するのですが、振付練習や稽古で表現出来ている以上の演奏は、本番には出来ず、かえって本番では、実力の半分しか出せないことが多いです 実際。
いつ刀を抜くかわからない相手と近間でいる想定の緊張感と、演奏本番で大勢の観客を前に緊張して力が入って、体を自由に大きく使えず思った程に出せない実力と重なります。

いかにしてこの緊張感を克服するかも、繰り返し繰り返しの居合の稽古には、あるのかと思い、そろりと鍔に手をかけ考える私です。

皆様は、どんなことを考え居合の稽古されておりますでしょうか。