今月のお稽古(1月第1回目 ~ 初稽古、2回目、3回目)

暦の上では「大寒(だいかん:厳寒を感ず)」を迎え、冬の寒さが一層強まる美濃地方です。

朝晩の冷え込みはもちろん、日中でも空気が凍え、岐阜の西濃地区にそびえる伊吹山から美濃平野に吹き降りてくる北西から西寄りの強く冷たい風、通称「伊吹颪(いぶき・おろし)」に身を縮めながら、ニット帽で頭と耳、マスクで顔、マフラーで首をしっかりガードして、出来るだけ冷やさないようにしております。

記事の更新が大変滞ってしまい、申し訳ございません。
スロースタートでの1年の始まりとなってしまいましたが、宜しければお付き合いください。

1月最初のお稽古、そして2回目、3回目のお稽古に、いつものように息子と一緒に行ってまいりました。新年最初の初抜き、稽古初めは、居合は「正座」を、2回目のお稽古は、「抜刀法」、3回目は「立膝」をそれぞれご指導していただき、合わせて、組太刀「太刀討之位」もご指導していただきました。

昨年末は20日過ぎには早々に稽古納めとし、年始の仕事初めまで、特に身体を動かすこともせず、自宅で、食べて、くつろいで、食べて、くつろいで...の毎日を過ごしていたせいで、身体はすっかり鈍ってしまっておりましたので、稽古初めの1回目のお稽古では、関節や筋を念入りに動かし、筋肉をウォーミングアップさせるように準備運動をし、稽古に臨みました。

いつものように、館長先生が説明を交えながら1本ずつ抜いて下さる業をしっかり見て、自分たちが業を抜き、不出来な部分をご指摘、ご指導をしていただきながら、1回、2回と繰り返し、そして次の業へ...という流れで、ご指導をしていただきました。

今年の稽古初めが「正座」ですので、今年の抜き初め、最初に抜く業は、正座之部「前」。
「今年最初の抜きつけ...上手く決めたい...」
上手く抜きたいと意気込む想いが浮かんだ直後、
「上手く抜こうなんて考えたらダメだろ...刃筋を通せば刀は斬れる...抜きつけの終わり、斬りおろしの終わりに、グッと右手で柄を締めるだけ...力は絶対入れない...」
そう思い直して、業に入りました。

肩の力を抜いて、左手でゆっくりと鞘の下から撫で上げるように意識しながら軽く鞘を握り、親指の腹を鍔の縁に軽くかけ...
膝を内側に寄せ、同時に腿が内側に寄せられることで僅かに持ち上がるお尻の感覚を確認しながら、腿の上の右手は柄へ、最短距離で、脇を心持ち締めながら、手首を下げて移動させ、柄を右手で挟み、添えるような気持ちで、軽く握り...
左手で鞘を少し送って...
軽く握った右手の中の柄が、ゆっくりと前に動き出します。
柄に添えた右手は、柄頭が常に正面に座した仮想の敵の胸元に向くよう、柄頭の向きや高さがふらつかないように支え、縁金まで来ると同時に柄の丸みに右手の手の内を添わせ...
軽く右手で柄を握り、左手で鞘をゆっくりと引いて...正面の敵に、鞘が引かれて刀身がどこまで抜かれているのか出来るだけ悟られないよう、柄頭の位置が揺れないように気をつけて...
左手で更に後ろへ鞘を引きながらも、右手は柄を挟むようにして、あくまでも握りは緩く、敵の胸元に柄頭をピタリとつけ、敵の動きをしっかりと見つつ、視野に入る状況と視野に入らない周りの気配を感じ取り...
背筋をしっかり伸ばしてゆっくりと腰を上げ...
腰が上がりきるのと同時に、鞘を握る左手は更に後ろへ鞘を強く引き、鞘から切先が抜けると同時に、物打ちで敵の身体の左端から確実に斬りつけられるように、ほんの僅か、柄頭を外へ振り、切先を敵の顔面から首辺り、自分の脇の下あたりの高さを目安に、鞘を離れてから一瞬でも下がることがないように気を付け、一気に位置を決め、柄を持つ右手に少しだけ力を加えながら、それでも力むことなく...
音を立てずに右足をまっすぐ前に踏み出し、態勢を安定させ、力を入れずに、敵の首に真横から刀が入るように、スッと横一文字に右腕を動かし、斬る瞬間に右手にグッと力を込め、ピタッと斬り終わりで刀を止める...

どこまでイメージ通りに身体が応じてくれたかはわかりませんが、自分としては、かなりゆっくりと、力をほとんどいれずに、今年の抜き初めとなる、横一文字の抜きつけが出来たと思いました。

今年の私のお稽古での目標は、「力を入れないこと」。もちろん、全く力を入れないわけではありませんが、余分に力が入り過ぎてしまう癖を矯正したいと思い、敢えて、「力を入れないように」と意識することで、今年は取り組んでいくことにしております。
体調は相変わらずですが、治療を続けながら、ひとつでも課題を克服できるよう、居合のお稽古を続けて参りたいと思います。

早くも5月の京都での奉納演武、「全国居合道大会」の案内も手元に届きました。
今年も息子と一緒に、5月4日に参加する予定ですので、来月から業を選んでいきたいと思っております。

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この記事へのコメント

月のうさぎ剣士
2012年02月06日 19:23
三河武士さん、まだまだ寒い日が続きそうですが、負けずに親子で真剣に、お稽古に打ち込んでおられる様子を感じます。

力を抜くってかなり厄介だと思います。
特に体力的に自信のある方は、力による抜きや振り下ろしが業の大きさやスピードをマイナスに働かしてしまうことありますよね。
また、心ですが緊張状態から力が入ってしまうとか、気迫が入り過ぎてしまうとか試合や審査になると勝手に頭がああだこうだと考えて、挙げ句の果てに真っ白ってありそうな話です。

実は私自身がその人でありますから、体力的に自信ありますので力に頼った居合に苦労しております。
その場合の練習法に 自分の舌先を歯で軽く噛んでとか、口を大きく開けて練習すると噛みしめれないので力が入らず抜けるとか言うことも聞き、試すと確かに食いしばれないので力は入らずにですが、ちょっと恥ずかしいです。

私が試合の緊張状態をほぐす方法は、アクビをするです。
もちろん紋付きの袖に隠れて、大きく口を開けていると自然にアクビできるようになりました。
これは、上記の噛む方法より呼吸法による緊張状態離脱に近い感じがします。

呼吸法は、禅やヨガにも通じると思いますがアクビは怒られそう?
三河武士@BlogMaster
2012年02月06日 22:20
月のうさぎ剣士さま

いつもご訪問ならびにコメント、ありがとうございます。

私の場合は、力が強いわけでもなく、体力自慢でもありませんので、勢いよく刀を振ろうと力を入れると、恥ずかしながら、刀のモーメントに手首やひじをもっていかれそうになり、そのため、体を緊張させてしまい、肩に力が入り、歯を食いしばって、利き手と利き腕で刀を操ろうとしてしまいます。

歯を食いしばらないことで力が入らないようにすることも考えておりました。口を開けて練習するというのは、ちょっと...ですね。

私の場合、普段から、無意識に歯を食いしばる癖があります。日常的に歯を食いしばる癖は、肩コリや頭痛を引き起こしたり、顎の関節にも良くないそうですから、そういったことからも、歯を食いしばらずに、力を抜いて刀が振れるよう、今年は取り組んでいきたいと思います。

試合での緊張の解きほぐしにも、いろいろありますね。呼吸法に通じる、アクビとは、興味深いです。袂でそっと口元を隠して、自然とアクビができて、緊張がほぐれて普段の実力が発揮できれば、とても良いですね。

呼吸法で緊張をほぐす方法は、自律神経をリラックスさせる方法として紹介されたりしていますが、大抵、どれも椅子に座って行なう方法が多いです。
立ったまま出来るような、別の方法があればいいんですが...
座禅やヨガの呼吸法を身に付けると、いかなる状態においても、落ち着いた、良く聞くところの「無の境地」という状態になれるのでしょうか。

ご意見、御体験談を参考にさせていただき、自分に合った方法を見つけてみます。ありがとうございました。